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インドネシア海外M&A

インドネシアM&A:オンラインゲーム市場の可能性

  • インドネシアのゲーム業界概要
  • 高い成長ポテンシャルを持つeスポーツ
  • インドネシア政府の反応
  • 2024年大統領規則第19号の概要
  • M&Aにかかわる注意点
  • 禁止対象のコンテンツ
  • ゲーム産業における外資規制
  • ゲーム業界と他業種とのシナジー例
  • 1. 教育業界とのシナジー
  • 2. ヘルスケア業界とのシナジー
  • 3. 観光業界とのシナジー
  • 4. エンターテインメント業界とのシナジー
  • 5. 金融業界とのシナジー
  • 6. 小売業界とのシナジー
  • 7. 自動車業界とのシナジー
  • 8. 広告業界とのシナジー
  • まとめ

インドネシアのゲーム業界概要

現在、インドネシアではゲーム市場が新たな成長産業として注目を集めています。 2020年にはインドネシアのゲーム産業が国内総生産(GDP)に対して24.88兆ルピア(全体の2.19%)を占めています。 なかでも、スマホゲームとPCゲームが主流となっており、国内のスマホゲーム利用者の人口は1.3億人、PCゲーム利用者の人口は5,340万人に達しています。Google playからのオンラインゲームダウンロード数はインドネシアが世界第3位です。

高い成長ポテンシャルを持つeスポーツ

eスポーツはインドネシアのゲーム産業において重要なセグメントです。 インドネシアのeスポーツ市場は、2023年時点で推定1.1億ドルの価値があります。 特筆すべきは、この市場の収益が数年間安定して成長していることです。 2024年から2030年までの平均年間成長率(CAGR)は5.87%であり、2030年までに総収益が約16.5億ドルに達すると予測されています。 2021年現在、東南アジア全体のeスポーツ人口は27.4億人に達し、そのうちの約43%をインドネシアが占めています。インドネシアのeスポーツ人口は今後も増加すると予想されています。

インドネシアにおけるeスポーツの発展の背景には政府の後押しがあると考えられます。 インドネシア政府は2014年に「Indonesia Esports Association (インドネシアイースポーツ協会、通称IESPA)」を設立し、eスポーツ分野の活動を国として支援しています。 このIESPA は、国内の大規模なeスポーツチームを取りまとめる役割を担っており、国際的なeスポーツ大会への出場を管理・サポートしています。 最近では、インドネシア国内でのeスポーツリーグの設立や国際大会への参加が増加していることから、プロフェッショナルな環境が整備され、選手たちのスキル向上と競争力が高まっていると見受けられます。

インドネシア政府の反応

インドネシア政府も国内ゲーム市場の成長拡大を後押しする動きが見られます。 その背景として次のような状況があります。 インドネシア観光クリエイティブエコノミー省によると、インドネシアのゲーム産業の主導権が依然として外国企業にあることが課題となっています。現地のゲーム開発者が占める割合は極めて少なく、国内企業の参入率はわずか0.4%に過ぎません。 この状況を改善すべく、政府は規制の導入を進め、2024年2月12日、ジョコ・ウィドド大統領によって署名された「2024年大統領規則第19号(PR 19/2024)」が施行されました。 この規則は「国内ゲーム産業の発展加速に関する大統領令」とされ、ゲーム産業がインドネシア経済、文化、社会に与える戦略的重要性を認識し、国内のゲーム開発者の市場シェアを増やすこと、外国からの収益に依存する状況を改善し、国内ゲーム産業の成長と革新を促進することを目指しています。 内容のポイントは以下の通りです。

2024年大統領規則第19号の概要

市場シェアの増加 外国企業によるインドネシア市場への投資を奨励し、競争力強化を目指します。 政府支援の強化 政府は、ゲーム産業の成長をサポートするための政策として、多様な支援措置を講じることを明記しています。例えば、税制上の優遇措置や教育プログラムの整備が含まれます。 外国企業へのオープンネス 外国企業がインドネシアでの事業展開を容易にする方針を示しており、特にゲーム産業における外国企業の参入を促進するための措置を取ることが期待されています。 その他の関連規定 インフラ整備や技術移転の推進、知的財産権の保護強化、教育制度の改善など、ゲーム産業全体の成長を支援するための包括的な政策を提供します。

M&Aにかかわる注意点

日本企業がインドネシアのゲーム企業を買収する場合には、いくつかの規制と手続きに注意する必要があります。 2021年大統領規則第10号 「ビジネス分野の投資リスト」(PR 10/2021)には、インドネシアのビジネス分野に対する投資に関するガイドライン、外国投資に対する制限や禁止事項が示されています。ゲーム企業への投資にかかわる規制のポイントは以下の通りです。

禁止対象のコンテンツ

暴力的、猥褻、宗教や民族に対する冒涜、国家の統一や公共の秩序に反するコンテンツの制作や流通は禁止されています。 また、インドネシアには多数のムスリム人口がいるため、文化的背景を考慮する意味でも開発者やパブリッシャーは暴力的・過激的なシーンやキャラクターの描写がないかに注意し、ローカライズする必要があり、未成年者へも同様に有害なコンテンツを提供することは禁止されています。 さらに、インドネシアでは賭博は違法とされており、賭博要素を含むゲームの制作や提供は禁止されています。

ゲーム産業における外資規制

インドネシアでは、特定の産業セクターについて外国投資の制限や禁止があります。 ゲーム産業に関しては、アプリ開発やプログラミングと合わせて外資誘致の傾向が見られ、政府が投資の優先産業をリストアップした「プライオリティリスト」に含まれています。 そのため、ゲーム産業においては外国投資の制限が緩和され、100%外資が許可されることがあります。ただし、特定の条件や規制が適用される場合もあるため注意が必要です。

ゲーム業界と他業種とのシナジー例

大手ゲーム企業が自社のプラットフォーム強化や新たなビジネスモデルを構築するためにオンラインゲーム開発企業などを買収する例もありますが、近年ゲーム業界では異業種からの参入が増えています。

1. 教育業界とのシナジー

  • ゲーミフィケーション 教育用ゲームやインタラクティブな学習アプリの開発など、ゲームの要素を教育コンテンツに組み込むことで、楽しみながら学習を実現。
  • eラーニングプラットフォーム ゲーム企業の技術を活用して、効果的なリモート学習を実現をするためのeラーニングプラットフォームを構築。

2. ヘルスケア業界とのシナジー

  • 健康促進ゲーム フィットネスゲームや栄養管理ゲームなどゲームを通じて運動や健康管理を促進するアプリの開発。
  • メンタルヘルス支援 メンタルヘルスをサポートするためのリラクゼーションゲームやストレス管理アプリの開発。

3. 観光業界とのシナジー

  • バーチャルツアー ゲームの技術を利用して、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を用いた観光地のバーチャルツアーを提供。旅行前のプランニングやリモート観光体験を強化。
  • ゲームベースのプロモーション 観光地をテーマにしたゲームを制作し、観光地の魅力を広めるプロモーション活動を行う。

4. エンターテインメント業界とのシナジー

  • クロスメディア展開 ゲームを基にした映画、テレビシリーズ、コミックなどのコンテンツ制作。 IPの拡張とブランドの強化。
  • ライブイベントとeスポーツ ゲーム企業がeスポーツイベントを主催し、エンターテインメント業界と協力して大規模なライブイベントを開催。

5. 金融業界とのシナジー

  • フィンテックアプリ ゲームのインターフェースやユーザーエクスペリエンスを取り入れたフィンテックアプリの開発。ユーザーが楽しく利用できる金融管理ツールを提供。
  • ゲーミフィケーションによる金融教育 ゲームを通じて金融リテラシーを向上させる教育プログラムやアプリの開発。

6. 小売業界とのシナジー

  • AR/VRショッピング ゲーム技術を活用したAR/VRショッピング体験の提供。 仮想店舗での商品体験やインタラクティブな購入プロセスの実現。
  • ロイヤリティプログラム ゲーム要素を取り入れたロイヤリティプログラムの設計。 顧客のエンゲージメントを高めるためのリワードシステムやミッション。

7. 自動車業界とのシナジー

  • シミュレーションとトレーニング ゲーム技術を活用した運転シミュレーターの開発。 ドライバーのトレーニングや新車の仮想体験を提供。
  • インフォテインメントシステム 車載インフォテインメントシステムにゲーム要素を組み込み、ドライバーや乗客に楽しい体験を提供。

8. 広告業界とのシナジー

  • インゲーム広告 ゲーム内広告を利用したブランドプロモーション。 ターゲット層に効果的にリーチするための広告キャンペーンの実施。
  • ブランドコラボレーション 人気ゲームとのコラボレーションによる特別アイテムやイベントの提供。 ブランド認知度の向上と新規顧客の獲得。

これらのシナジー例のように、ゲーム企業の技術とクリエイティブな力を他業種に応用することで、新しいビジネスチャンスを生み出し、相互に利益をもたらすことができます。

まとめ

今回は、インドネシアのゲーム市場について紹介しました。 ゲーム人口が多く、特にeスポーツ分野に注目が集まっていること、インドネシア政府もゲーム産業を支援する動きが見られることから、インドネシアのゲーム業界の今後の見通しは明るいでしょう。 ただ、インドネシア国内の法改正は頻繁に実施されるため、外資規制などに関しては今後も各省庁のアップデートに注視する必要があります。 ゲーム産業は多種多様な業種とのシナジーが生まれるポテンシャルを秘めています。 リデルタは日本企業が東南アジアの成長を取り込み、アジアでのプレゼンスを高めるべく挑戦する日本企業のために進出支援コンサルティングおよび東南アジアM&Aサービスを提供しています。 リデルタは現在220名を超えるローカルエージェントを抱えているため現地のビジネス慣習やマーケットを深く理解しており、また多くの現地販路ネットワークをもつパートナーも紹介可能です。 リデルタでは東南アジア諸国の案件をご紹介可能ですので「東南アジアへの進出」「東南アジアM&A」をご検討の企業のご担当社様は気軽に無料相談にてご連絡ください。 リデルタが日本の産業を東南アジアで拓くための一助となれることを心より楽しみにしております。 【参考ウェブサイト】 インドネシアクリエイティブエコノミー省 https://kemenparekraf.go.id/en/economy-creative/game-developer インドネシア中央統計庁 https://oss.go.id/ インドネシア総合研究所 https://www.indonesiasoken.com/news/the-state-of-the-game-in-indonesia/ Zekadigital https://zekadigital.com/industri-game-di-indonesia/

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