インドネシア進出:日本企業がバンドンでビジネスを始めるべき5つの理由
- はじめに
- バンドンの概要
- バンドンに投資すべき理由
- 理由1:土地特有の特徴
- 理由2:優秀な人材の宝庫
- 理由3:物価の安さ
- 理由4:インフラ整備
- 理由5:産業クラスター
- 結論
はじめに
日本企業を含む多くの外国企業がインドネシアでビジネスを始める場合、首都ジャカルタが言うまでもなく一番最初の候補地にあがるのではないでしょうか。 ですが、インドネシアではジャカルタ以外の都市もビジネス成功の可能性を秘めています。そのうちの一つがインドネシア第三の都市と言われているバンドンです。 今回は、バンドンがどのような魅力を秘めた都市なのか、首都ジャカルタとの比較を交えながら、バンドンに投資すべき理由を5つお伝えします。
バンドンの概要
バンドンはインドネシアで三番目に大きい都市で、西ジャワ州の高原に位置していることから避暑地としても有名です。ジャカルタからは約150kmの距離にあり、高速道路や高速鉄道でのアクセスが可能です。
またバンドンはバンドン工科大学(ITB)を筆頭に、多くの学校が集う学園都市としても有名です。 バンドン工科大学(ITB)は、インドネシア国内の大学ランキングでガジャマダ大学に次いで第二位の大学です。インドネシアの初代大統領スカルノや第三代大統領ハビビの卒業校で、今日に至るまで優秀なエンジニアや科学者を輩出しています。
インドネシアの大学 TOP5(QS World University Ranking2023に準ずる)
| 1位 | ガジャマダ大学 |
|---|---|
| 2位 | バンドン工科大学 |
| 3位 | インドネシア大学 |
| 4位 | アイルランガ大学 |
| 5位 | ボゴール農科大学 |
近年はクリエイティブ・シティとして学生たちによる芸術、音楽、デジタル作品の制作を奨励する、創造性に満ちた街としてもますます盛り上がっています。
バンドンに投資すべき理由
日本企業のインドネシア進出に際して、進出先としてバンドンをおすすめする理由は5つあります。具体的には以下の通りです。
理由1:土地特有の特徴
バンドンは標高700-800mの高原地帯に位置することから、涼しい気候と豊かな自然環境に恵まれています。また、首都ジャカルタではラッシュアワーの道路渋滞が最も大きな課題の一つとされていますが、それに比べるとバンドンの渋滞はそこまでひどくありません。
理由2:優秀な人材の宝庫
先述したように、バンドンはインドネシアの主要な学園都市であり、ITBをはじめとした多くの優秀な大学やインドネシア科学研究所(LIPI)などが存在するため、高度な技術や知識を持つ質の高い人材を確保できることでしょう。 バンドンには多くの大学や研究機関が存在し、産学連携の機会が豊富にあることから技術開発やイノベーションの推進も期待できます。
理由3:物価の安さ
物価の安さもメリットとして挙げられます。 バンドンはジャカルタと比べ物価ははるかに安いです。特に住居費や食費などの生活コストや賃金に大きな差があります。 分かりやすい例として、住居費と食費、平均月収をジャカルタとバンドンで見比べてみましょう。 ジャカルタとの物価比較①生活コスト 住居費(1LDKや2LDKのアパートの月額賃料) ジャカルタ: 約600万〜1,200万ルピア(約58,000円~117,000円) バンドン: 約300万〜600万ルピア(約29,000~58,000円)
食費(シンプルな食事一食分一人当たり) ジャカルタ: 約2万〜4万ルピア(約190~390円) バンドン: 約1.5万〜2万ルピア(約140~190円) ジャカルタとの物価比較②平均月収
賃金についても大きな差があります。 ジャカルタの平均月収は約8,660,000ルピア(約65,000円)であるのに対し、バンドンの平均月収は約5,500,000ルピア(約41,000円)となっています。
以上から分かるように、インドネシア進出の際にかかる事務所の賃料や現地で発生する賃金などの経営費用も、ジャカルタと比べるとはるかに大きくコストを抑えることができます。
理由4:インフラ整備
近年のインフラ整備により、交通アクセスや通信インフラが整っています。 これらもまたバンドンでのビジネス展開にとってのメリットと言えるでしょう。 バンドンにおける近年のインフラ整備についての具体的例は以下の通りです。
交通インフラ 高速道路 ジャカルタとバンドンを結ぶ高速道路が整備され、移動時間が大幅に短縮されました。 鉄道 高速鉄道プロジェクトが進行中で、ジャカルタとバンドンを結ぶ新しい高速鉄道が建設されています。このプロジェクトにより、さらに迅速な移動が可能となる予定です。 空港 フセイン・サストラネガラ国際空港はバンドンの主要な国際空港であり、国内外へのアクセスが容易です。空港の拡張計画が進められており、さらなる便の増加が期待されています。
通信インフラ 高速インターネットとモバイルネットワークが整備されており、ビジネス活動に必要な通信環境が整っています。インドネシアの中でも、ジャカルタはもちろんですがバンドンもまたネットワーク環境が特に良いと言われています。
商業施設とオフィスビル バンドンには多くの新しい商業施設やオフィスビルが続々と建設されており、ビジネスの拠点としての利便性が向上しています。
理由5:産業クラスター
バンドンには多くの産業クラスターが存在し、特にテキスタイルやアパレル産業が発展しています。これにより、サプライチェーンの構築やビジネスパートナーの確保が容易になります。また、豊富な技術系の資源があるため、技術系の会社にとっても絶好の環境と言えるでしょう。実際に、不二精機株式会社(PT. FUJI SEIKI INDONESIA)や笹原金型株式会社(PT. SASAHARA INDONESIA)がバンドンを拠点にビジネスを展開しています。
結論
バンドンは教育水準が高いだけでなく、生活コストが低く、インフラ整備が進んでいるため、日本企業にとって魅力的な進出先となっています。 特に高度な技術や知識を持つ人材の確保が容易であり、交通インフラの整備も進んでいるため、ビジネスの拠点として非常に有望です。 初期投資のコストがジャカルタと比べても低く、ビジネスにおけるメリットも多いバンドンからインドネシア進出を検討してみてはいかがでしょうか。 【参考ウェブサイト】 インドネシア共和国観光省 https://www.indonesia.travel/jp/ja/destinations/java/bandung.html インドネシア総合研究所 https://www.indonesiasoken.com/news/column-bandon/ Kata Media Network https://databoks.katadata.co.id/datapublish/2022/06/13/5-universitas-terbaik-di-indonesia-versi-qs-wur-2023-ugm-juaranya Antara News https://www.antaranews.com/berita/4191918/biaya-hidup-di-bandung-lebih-murah-dari-jakarta-ini-penjelasannya
「送り出す前に育てる」時代へ──トヨタ・ヤマト運輸が示す人材育成パッケージの新潮流
【保存版】ベトナム〜ラオス:国別・制度別で選ぶ東南アジアの送り出し機関
今こそ知りたい!ベトナム技能実習マーケット完全ガイド
今こそ知りたい!インドネシア技能実習マーケット完全ガイド
東南アジア保険市場“次の主戦場”――日系企業が今こそ参入すべき国とセグメントを徹底解説
Agoda騒動が教える現代ホテル流通の真実――「だれが売り」「だれが運び」「だれが支払うか」を徹底解説
外国人材受け入れ制度の“いま”と“これから”──技能実習・育成就労・特定技能を総ざらい
外国人技能実習制度を“ゼロから理解”──なぜ増えているのか?
東南アジア美容医療“次のユニコーン”はどこだ? 成長国別チャンスと落とし穴
ASEAN医療ハブの覇権を握れ!タイ・マレーシア私立病院連合M&A戦略完全ガイド
冷凍革命×都市型倉庫──ジャカルタで始まるダークストア覇権ゲーム
南国リゾート再編のリアル──観光V字回復を牽引するベトナム&フィリピンのホテル再生戦略
インドネシアのブルー・カーボン最前線:日本企業が押さえるべきカーボン・クレジット戦略
拡大する新興中間層、変わる消費者構造──ベトナム・マレーシア
今、東南アジアで林業が注目される理由とは? 〜日本企業がM&Aで狙うべき戦略的チャンス〜
東南アジアへ挑む日本の食肉企業―成長市場への参入戦略とポイント
登録
貴社の課題を ご相談ください
M&A戦略、案件ソーシング、外資規制。 東南アジアM&Aには各国ならではの様々な課題が潜んでいます。 進出の検討から案件紹介まで幅広く対応しているので、まずはお気軽に相談ください。