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外資規制ベトナム事業拡大

今こそ知りたい!ベトナム技能実習マーケット完全ガイド

  • 日本で技能実習生が増える背景
  • なぜ今ベトナムなのか──5つの雇用メリット
  • 市場規模を数字で読む
  • ベトナム人技能実習生の業種別分布
  • 5レイヤーと主要プレイヤー
  • ベトナムにおける技能実習・特定技能と送り出し機関の仕組み
  • 職業訓練学校(前渡航学校)とは?
  • ベトナムにおける送り出し機関とは?
  • ベトナムにおける「前渡航学校」と「送り出し機関」の関係性
  • ベトナムの特定技能制度における送り出し機関の位置付け
  • ベトナム独自ルールを押さえる——送り出し契約から費用上限まで
  • デポジット制度
  • 業界団体VAMAS(ベトナム海外労働者派遣協会)による認定・格付け制度
  • 費用レンジと判定基準
  • 重要な法改正(2022年施行)
  • ベトナム技能実習生送り出しルール一覧表
  • まとめ

日本で技能実習生が増える背景

日本の製造・建設・介護など現場系 3 業種は、2030 年に 419 万人、2040 年には 674 万人 の人手が不足すると経済産業省が試算しています。国内だけでは労働力を確保できないため、外国人材、とりわけ技能実習生の受け入れが拡大し続けています。 2024 年末時点の在留技能実習生は 457,074 人と10 年前と比べると実に3倍で、2027 年には現行制度が 「育成就労制度」 に切り替わり、転籍容認や企業費用負担の拡大が予定されています。制度による追い風が、受け入れ拡大に拍車を掛けています。

なぜ今ベトナムなのか──5つの雇用メリット

  1. 賃金ギャップが大きい ホーチミン都市部の平均月収は約 50,000 円〜約 60,000 円。一方、日本の最低賃金フルタイム換算は 180,000 円前後です。約4倍の賃金差が家計を支える「稼得力」になり、応募を後押しします。
  2. 勤勉で定着率が高い ベトナムは仏教・キリスト教が中心で、宗教行事による長期欠勤が少なく、日本企業と労働慣行が近い点も評価されています。
  3. 理工系人材が豊富 STEM 系大学の卒業者は毎年 30 万人超。自動化や IT に強い若手が多く、機械・金属加工、エレクトロニクス分野では即戦力が見込めます。
  4. 政府が外貨政策として後押し 海外送金はベトナム GDP の 3.2 %を占める重要な外貨源。労働省(MOLISA)は送り出し機関の格付けや手数料上限を整備し、輸出産業として育成しています。
  5. 日本語学習ブーム 国内の日本語学習者は 16 万人超。前渡航学校では N4 取得率 80 %以上が普通で、「日本で働く」ことが具体的なキャリアパスになっています。

市場規模を数字で読む

指標数値
年間送出人数122,010 人
送出機関数453 社(参考:OTIT)
平均前渡航コスト68万円/人(学費・寮費・手数料・講習費)

ベトナム人技能実習生の業種別分布

ベトナムからの技能実習生は、建設関係(24.2%)と食品製造関係(21.6%)で全体の約半数を占めており、次いで機械・金属関係(16.3%)が続きます。農業(6.8%)や繊維・衣類(5.0%)など幅広い分野で活躍しており、日本の人手不足解消に重要な役割を果たしています。

5レイヤーと主要プレイヤー

レイヤー主な役割代表プレイヤー・概要想定粗利外資規制
① 前渡航学校日本語・安全衛生・基礎技能(120〜360h)Kaizen Yoshida School(HCM):建設・製造・介護の総合校、年 1,800 名25–35 %100 % 外資可
② 送出機関面接手配、ビザ・渡航書類、航空券Esuhai Co., Ltd.:VAMAS★5、製造系に強み JVNET JSC:累計 2万人送出、日系案件に強み40 %外資比率 0%(株式不可)
③ 入国後講習センター日本到着後 160h 座学・生活適応アイム・ジャパン TC(千葉ほか):ベトナム語通訳常駐、月1,000名規模20 %制限なし
④ 監理支援機関(日本側)実習計画・監査・生活指導中小企業絆交流協同組合:優良認定、ベトナム比率 60 %25 %非営利だが事業譲渡可
⑤ 受入企業OJT・労務管理・賃金支払各種メーカー・建設会社・介護事業者本業依存制限なし

ベトナムにおける技能実習・特定技能と送り出し機関の仕組み

ベトナムから日本に来る技能実習生や特定技能人材は、どのような学校や機関を経て渡航するのでしょうか。ここでは、前渡航学校と送り出し機関の役割や関係性、そして規制や費用の仕組みを整理します。

職業訓練学校(前渡航学校)とは?

ベトナムの職業訓練学校(前渡航学校)は、日本で働くことを希望するベトナム人に対し、国内外で必要とされる技能や日本語能力を身につけるための教育を提供する施設です。主な役割は日本語教育、安全衛生教育、基礎技能訓練などで、通常120〜360時間ほどの講習を行います。 こうした職業訓練校は法人組織が中心ですが、一部には民間企業以外にも財団や個人が運営するケースもあります。また、日本語学校と混同されることもありますが、法的な位置付けが異なり、あくまで職業訓練や実務研修を中心に据えた施設となっています。 ベトナムの場合、職業訓練校自体は人材紹介や送り出し業務を直接行いません。研修修了後は、正式にライセンスを受けた送り出し機関へと人材を引き継ぐ流れが一般的です。ただし、職業訓練校が送り出し機関と一体運営されていることも多く、施設によっては同じ運営主体が送り出し業務も手掛けている場合があります。

ベトナムにおける送り出し機関とは?

送り出し機関とは、日本における技能実習制度に基づき、ベトナムから日本へ実習生を派遣するために設立された公認の機関のことです。主な役割は実習生の募集や選考、日本での受け入れ企業や監理団体への紹介、ビザ取得、渡航手続きの代行などです。 ベトナム政府(労働傷病兵社会省:MOLISA)が送り出し機関をライセンス制で管理しており、2024年時点では約440の送り出し機関が正式認可を受けています。またベトナムでは、実習生が支払う手数料についても法律により上限が定められており、送り出し機関が徴収できる額は、1年契約で最大1ヶ月分の給与、3年以上の契約で最大3ヶ月分の給与までとなっています。

ベトナムにおける「前渡航学校」と「送り出し機関」の関係性

ベトナムにおいて、職業訓練学校(前渡航学校)と送り出し機関は密接な協力関係にあります。前渡航学校は、実習生候補者が日本へ渡航するために必要なスキルを身につける場である一方、送り出し機関はその候補者たちを日本の監理団体や受け入れ企業へとつなぐ役割を果たしています。 実務上は、多くの場合、前渡航学校が送り出し機関の傘下や系列企業として運営されており、両者が一体となって「技能実習生の募集から日本への送り出しまで」をトータルに提供しています。こうした一貫体制により、送り出し機関はより安定的に実習生候補者を確保し、日本側への人材供給をスムーズに行うことが可能となっています。

ベトナムの特定技能制度における送り出し機関の位置付け

日本の特定技能制度に関しては、ベトナム人労働者は必ずしも送り出し機関を通す必要はありません。制度上では、個人が直接日本の求人に応募することが可能となっていますが、実務上、個人が単独で書類準備、面接、渡航手続きを完結させることは困難なため、特定技能制度向けの送り出し機関も多く存在します。 特にベトナムでは、送り出し機関が技能実習制度だけでなく特定技能制度にも対応しているケースが多く、実務的には実習生も特定技能労働者も送り出し機関を通じて渡航準備を行うことが一般的となっています。

ベトナム独自ルールを押さえる——送り出し契約から費用上限まで

ベトナムでは、改正「派遣契約によるベトナム人労働者海外派遣法」と関連政省令により、技能実習生の送り出しに関する細かな基準が定められています。

デポジット制度

送り出し機関は2 億 VND(2025年8月時点で約 112 万円)を銀行にデポジットする義務があります。残高不足はライセンス停止リスクのシグナルです。

業界団体VAMAS(ベトナム海外労働者派遣協会)による認定・格付け制度

VAMASはILO(国際労働機関)やIOM(国際移住機関)と協力し、送り出し機関向け「行動規範(CoC-VN)」を策定、この遵守状況を毎年評価してランキングを発表しています。評価は星の数で表され、行動規範順守が特に優れた機関には5つ星、継続的な高評価実績に対し6つ星が与えられます。

費用レンジと判定基準

項目合法ゾーン警戒ゾーンチェック方法
前渡航費用25〜60 万円80〜100 万円内訳に「保証金」「教材費」の過剰計上が無いか
手数料率賃金 1~3 か月分上限超過労働契約書と照合
デポジット残高満額 2億 VND不足・未積立銀行残高証明を確認
失踪率1%未満1%超DOLAB/VAMAS レポート

重要な法改正(2022年施行)

来日前の経済負担軽減 新法により送り出し機関の仲介費用上限が「就業先賃金の3ヶ月分まで」に厳格化されました。日本側からの「送り出し管理費」(月額5,000円程度)も負担軽減要因となり、技能実習希望者が大幅増加しました。

ベトナム技能実習生送り出しルール一覧表

下記は実務で頻出するポイントをわかりやすく整理したものです。

項目詳細内容備考・注意点
送り出し機関との契約数上限なし(2022年3月3日付DOLAB通知により撤廃)複数の優良機関を同時に使い分け可能、調達リスクの分散が容易
住宅費控除月給の15%以下超過すると違法控除とみなされ、ライセンス停止や損害賠償の対象
講習期間中の手当・食事無償提供付き:月3万円以上食事の有無で金額が変わる点が実務上の盲点
送り出し管理費1人あたり月5,000円 (法定ミニマム)値下げし過ぎると送り出し機関のサポート品質が低下
ベトナム事前講習費・標準160時間コース:最低1万5,000円/人<br>・介護職種:10万円以上(追加日本語研修込み)介護職種は追加で日本語研修が必須
技能実習生から徴収できる手数料上限・1年契約:基本給の1か月分以下<br>・3年以上の契約:基本給の最大3か月分以下給与総額ではなく「基本給ベース」で計算。受入企業負担分は差し引いて再計算
旅費・交通費負担・往復航空券:受入企業(または監理団体)負担<br>・宿泊施設から職場までの交通費:受入側負担全面的に受入側の負担

受け入れ企業側はこれら点を契約書に明示しておかないと、実習生本人が立て替えた際に違法徴収とみなされる恐れがあります。 ベトナム実習生を迎える際は、上記7項目をチェックリスト化しておくと手続きミスや費用トラブルを未然に防止できます。特に住宅費控除や講習手当の下限などは監査で指摘を受けやすいため、社内規程・給与計算システムにあらかじめ反映しておくことが肝要です。

まとめ

ベトナム技能実習マーケットは、日本の深刻な労働力不足を背景に急成長を続けており、年間12万人超の送り出し規模で技能実習生全体の約半数を占める巨大市場です。2027年の育成就労制度移行により、さらなる拡大が見込まれています。一方で、送り出し機関の品質格差や費用負担、制度運用の透明性といった課題も残されており、企業にとっては「量」だけでなく「質」を見極めたパートナー選びがますます重要になるでしょう。

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